タイ人の人材をどのように定着するかという問題は、名だたる大手企業の現地法人の代表者から、中小企業のオーナー・経営者に至るまで、誰に聞いても出てくる課題です。

私自身、8年前タイに来て、最初1人の状態から事業の立上げを経験しました。 事業が一気に拡大しすぎてサービス提供が追い付かなかったり、キャッシュが0になりかけたり、いろんな困難を経験しましたが、その間ずっとマネジャーやスタッフのパフォーマンスをどのように引き出し、定着させるかについては悩まされ続けました。

特に、経営者としては、まず売上や利益をどうやって安定させるかに最も時間を割きたいのに、何十人も面接して、お金も払って採用したのに半年で辞められてそれを繰り返す。。。

しかも、不満を持った社員が退職した後に労働局や労働裁判所に駆け込んで会社を訴えた場合、正直そんな後ろ向きの対応に経営者が時間を割くのは勘弁して欲しいという感じだと思います。

しかしながら、タイで事業をされる方は既にご存知のように失業率は常に1%以下で人材は超売手市場。しかも特殊なスキルを持った人材は探すことが困難な上、＋日本語能力が必要等の条件が付くと難易度だけではなくコストも跳ね上がります。

自分なりに、いろんな方のアドバイスをいただきながら、採用時の人材要件の定義の仕方を工夫したり、効率よく、しかしながら必要な確認すべきポイントは抑えながら選定していくプロセスはブラッシュアップしてきました。

ただ、どうしても引っかかるのが、やはり相手も人間なので一度一緒に働いてみないと分からないという点です。そして様々な理由から、タイでは通常一旦一緒に働いてみて、うまくなければ別の人を試してみるということが気軽にできるような環境がないのが実情だと思います。

今回は、過去に提供していた3ヶ月トライアル期間を設けた人材採用支援サービスを一部ブラッシュアップして、採用が最も難しいとされるIT人材に絞って再開する事に致しました。

タイで奮闘される、経営者・マネジャーの皆様のご支援ができればと考えています。

ECMS LTD. Managing Director 北村 淳